こんばんは、本堂こまちです^^
だんだん季節が移り変わってきましたね。
今回は水島広子さん著『正しく知る不安障害 ~不安を理解し怖れを手放す~ 』をご紹介します。
正しく知る不安障害 ~不安を理解し怖れを手放す~ (ぐっと身近に人がわかる)
対象:不安障害と診断された人が家族や知人にいる方、不安障害と診断されて不安になっている当事者の方
わかりやすさ
症例の豊富さ
読了時間:10時間(かなりゆっくりと読みました。普通に読めば3時間かからないと思います)
『正しく知る不安障害 ~不安を理解し怖れを手放す~』ってどんな本?
『正しく知る不安障害 ~不安を理解し怖れを手放す~』は不安障害の入門書です。
「上司に怒られたらどうしよう」
どんな人でも多かれ少なかれ、不安を抱えながら生きていると思います。
しかし、不安障害とは、不安が大きくなりすぎて、日常生活が送れなくなってしまう病気です。なかなか周りの方の理解を得られにくい病気ですが、本著では具体的な症例を紹介することで、
できるだけ優しく周りの人や当事者の方が、不安障害について理解できるようになっています。
『正しく知る不安障害 ~不安を理解し怖れを手放す~』のおすすめポイント
『正しく知る不安障害 ~不安を理解し怖れを手放す~』のおすすめポイントは2つです。
- 不安障害の全体像をつかみやすいです
『正しく知る不安障害 ~不安を理解し怖れを手放す~』では、各症例の概要がのっています。「主治医に不安障害と診断されたけど、自分はどういう傾向なのか?」
「全般性不安障害と言われたけど、どういう病気??」
など、不安障害の当事者の方やそのご家族がまず最初に症状を知る入門書としておすすめできます。認知行動療法、暴露療法など、さまざまな治療法も簡潔に紹介されていますので、
不安障害の方が自分にあった治療法を探す辞書代わりに読まれるのもいいかもしれません。 - 不安障害の症例が具体的で豊富だから安心できます
本著では社交不安障害、PTSDなど、不安障害の症状にあわせて、実際の症例が紹介されています。
それぞれの不安障害を発症したきっかけから、病状の経過まで細かく書いてあります。特にこの解説を読むことで、ご家族の方にとっては
「ああ、うちの人は、こんな不安と戦っていたのか!」と
不安障害の当事者の気持ちを理解しやすくなると思います。また、不安障害の当事者の方にとっては
「うんうん、そうなんだよね」
「私も電車に乗れなくなった、この人と一緒だ」と
共感できる部分が多いので、少し元気がでるのではないかと思います。
ここに気をつけて!『正しく知る不安障害 ~不安を理解し怖れを手放す~』
ただ『正しく知る不安障害 ~不安を理解し怖れを手放す~』にも注意点が1つあります。
それは、体調がいいときに読むということです。
体調が悪い方、つまり不安障害の症状が悪くなっている状態の当事者の方や、
自分を不安障害だとまだ認められない方にとっては、本著の中に辛く感じる文言があるかもしれません。
そんなときは無理をせずに、読んでいてつらいと感じたところで読むのをやめることをおすすめします。
また時期がくれば、読むこともできると思いますので、自分の今の状態と相談しながら、読み進めてください。
『正しく知る不安障害 ~不安を理解し怖れを手放す~』のまとめ
本著は当事者の方がはじめて自分の症状を理解する入門編として、とても優れていると思います。
様々な症例や治療法もわかりやすく紹介されています。
ただ、一部、当事者の方が読んでつらいと感じる文言があるかもしれませんので、
あくまでも無理のない範囲で読み進めていただければと思います。
今回もお読み下さり、ありがとうございます^^